2012年10月28日日曜日

もちつき大会

 仁木町北町3丁目の東郷さん宅で「もちつき大会」があると聞いて、参加させてもらった。なぜこの時期にと聞くと、雪が降る前にということだった。あまり早くても新米ができていないので、ちょうどこの時期がいいようだ。
 午前10時すぎに到着すると、近所の人たちが集まり、玄関前に臼を置いて、すでに餅つきが始まっていた。子ども用の杵も用意されていて、早速5歳のH君がつかせてもらった。ついた餅は隣のガレージで、あんころ餅やきな粉餅をつくっている。一緒に食べさせてもらうと、よくつかれていておいしい。


昔は近所で餅つきが必ず行われていて、私も生活風景として、餅がどんな風につかれるのか、だいたい覚えている。でも、今の子どもたちはイベントとしてしか見る機会がないのではないか。ついている間、初対面の子どもたちが路地で走りまわっている。路地からこんな光景が消えて久しい。あんころ餅をつくっているおっ母さんたちのおしゃべりもはずむ。そして、伝統行事としての餅つきには「餅を食べることで神の霊力を体内に迎え、生命力の再生と補強を願う」という昔からの庶民の願いが込められているのだ。いろんなことに気づかせてくれる「もちつき大会」だった。


2012年10月27日土曜日

今日は小樽の裏山を散策

(1)10年目の「しりべしなんでも百姓クラブ」の無農薬市場
 毎週土曜日は余市や仁木、赤井川の農家のネットワーク「しりべしなんでも百姓クラブ」が恒例の無農薬市場を小樽の都通りで開いている。山の家に滞在していた3家族とも無農薬野菜や自然農法野菜を食べることにしていたので、直接農家に買いに行ったり、この無農薬市場に毎週買い物に出かけたりしていた。今日もいま残っているYさん母子と無農薬市場に出かけた。

午前11時に始まった市場は写真のように、人人人でごった返した。この百姓クラブは泊原発の反対運動や夏祭りで稼いだ資金を福島支援にまわす等、思いの強い人たちが多い。小樽の市民も安全安心の野菜やくだものを求める人が多いようだ。

(2)旭展望台周辺遊歩道散策
 無農薬市場の買い物の後は、小樽の旭展望台周辺遊歩道を歩いた。小樽駅裏手の坂をあがり、小樽商科大学の手前に登り口がある。紅葉真っ盛りの風景を見ながらしばらく歩くと旭展望台がある。標高100数十メートルのこの展望台からは小樽の町並みと小樽港が眼下に一望できる。



 展望台のすぐ近くに小林多喜二の文学碑もある。市民に親しまれている散策コースだ。
さらにしばらく歩いていくと小田観蛍の歌碑を見ることができる。ドングリやクルミ、クリ等が遊歩道にたくさん落ちている。舗装道路もあれば山道もあり、網の目のようにめぐらされた遊歩道は十分、楽しめた。
小林多喜二文学碑



小田観蛍の歌碑

2012年10月26日金曜日

5歳のH君、7時間歩き続ける

 今日は久しぶりに快晴。Yさん母子とウォーキングに出る。午前10時出発。児童生徒わずか6人の余市町立登小学校の脇に車を停め、小登川に沿って歩く。果樹農家が点在する山間の里はいま、紅葉も真っ盛り。小川のせせらぎと小鳥のさえずりを聞きながら、青い空と色づいた山肌を見ながら、寒くもない最高のウォーキングを楽しんだ。途中まで舗装道路だが、そのあとは土の道。しばらく歩き、木々のトンネルを抜けると今は閉鎖されたフゴッペ温泉に抜ける約6kmの道のりだ。

 5歳のH君はランニングスタイルで歩く。栗の木の下で落ちた実を見つけたり、カエルやバッタなどいろんな生き物にも出会えた。私は他の用務があり途中で引き返すが、母子はそのまま歩き続ける。途中電話するが、迎えはいらないとのこと。山の家に帰って来たのはもう薄暗くなった5時近く。なんとフゴッペ温泉まで出て、そこでお昼を食べ、そのあとフルーツ街道経由で山の家まで徒歩で戻って来たのだ。20kmはあるだろうか。わずか5歳の男の子が7時間歩き続け、弱音も吐かずに元気に帰って来たのには驚いた。



















     真っ赤な実をつけたマムシ草を手にするH君


2012年10月25日木曜日

少し寂しくなった山の家

 昨日、9月5日から長男R君(4歳)と滞在されていたKさんが山の家を後にした。約50日間の滞在。埼玉県新座市からの避難。東京都の瓦礫焼却が7月から始まった。新座に近い都内の焼却場の影響でKさんお住まいの周辺の線量が上がったため、急遽避難されて来た。ご自宅には戻るわけにいかないので、ご両親の実家のある小田原(神奈川県)にいったん避難するとのこと。近いうちにまた山の家に戻る気持ちもあり、荷物の一部を山の家に残している。
 Kさんの夫が迎えに来られ、山の家に2泊していただいた。新潟県苗場スキー場で夏場の観光客呼び寄せ策として車椅子でも入れる「ボードウォーキング」の木道づくりに関わっている方。辰田さんがライフワークとしている「森の道づくり」の協働が実現し、新潟との交流へと広がれば、また楽しいことになりそう。新潟には、昨年の「おもいっきり夏休み」に参加した佐藤慶一、大倫兄弟が避難してる。元気にしているかな。

 仙台から避難されていたKIさんも47日間滞在され、先週帰ったので、いま山の家の滞在者は一家族だけ。残った5歳のH君は寂しそう。「おっちゃん、遊ぼう」とひっきりなしに声がかかる。おっちゃんが遊び相手だ。
 H君のお母さん、Yさんは東京の青梅市から来られた方。瓦礫の焼却が始まって公園の線量が4倍に跳ね上がって、お盆明けの8月中旬から北海道に避難された。山の家には9月29日からなので、もうすぐ1ヶ月。
 今月末に来られる予定の方が2組あるので、寂しい日々もこの1週間だけか。
今日は快晴。周辺の山々も黄色く色づいている。

2012年10月23日火曜日

ALS患者の方、札幌避難に向けて試験滞在


子ども福島の代表だった中手聖一さんが今年の春に札幌に避難した。
その中手さんが福島で相談に乗っていたALS患者の方とケア・チームが一昨日、札幌に入った。
その方はこの間避難先を探していて、中手さんの避難の関係もあってか、第一候補として札幌を決め、数日間試験的に滞在することにしたもの。
NPO法人歩歩路が滞在先を提供、ホップはリフト車の提供の他、病院関係等の相談に乗り、トントン拍子で話しが進み、1ヶ月あまりで札幌入りが実現した。
昨日は、札幌市営住宅を見学。明日は雇用促進住宅桜台住宅を見学する。
ご本人は札幌をいたく気に入って下さったようで、年内にも避難したいとの希望だったが、準備が間に合わないことから、来年3月までに移転先も含め条件を整備し、避難することにしたそうだ。
今日は札幌の駅前の居酒屋で安着祝いの会が催され、札幌協働福祉会から大沼さんと私、富塚が出席。ホップの竹田代表も始まる前に顔を出してくれたそうだ。
明後日には福島に戻るとのことで、正味三日間の短い滞在だが、次の一歩につながる保養体験になったようだ。

2012年10月21日日曜日

「移動教室」院内集会で優クン、野口さんが発言


 6月に議員立法で成立した「原発事故子ども被災者支援法」の具体化として、「移動教室」の予算化に向けての院内集会が19日参議院会館で開かれ、「おもいっきり夏休みin北海道」に参加した横田優君(中3)と野口倫太郎君(小2)のお母さん、野口時子さんが発言した。http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1456
 東京電力福島第一原発事故による放射線の影響で学校での屋外活動が制限されている福島県伊達市の小学校が、今年度から新潟県見附市で3泊4日の移動教室を実施。伊達市立小学校21校のうち9校が、新潟県内の宿泊施設に滞在しながら、見附市内の公立学校で授業を受けた。
 学習の場を一時的に県外に移すこの「移動教室」を復興予算に盛り込むよう国に求めて、札幌のむすびばなど市民団体が主催した。伊達市の教育長や校長の宍戸さんらとともに、母親と子どもの立場で優君や野口さんらは、国会議員、復興庁、文部科学省の幹部らに「東日本大震災の復興予算の流用などが指摘されている中、被災地の子どもたちに予算を」と訴えた。

 被災地の中学生を代表して優君は「311以降、生活ががらりと変わったが、それがとてもストレスになっているのが現状。そのストレスをなくすために、移動教室や保養プログラムも今後、充実していったらストレスはなくなっていくのではと思う。北海道での保養プラグラムに参加した際、草原に大の字で寝そべることができた。放射能のことを気にせずに過ごせることが大切。そうした体験が平等に与えられてるためには、行政が関与する必要がある」と国の支援を求めた。
 野口さんは「学校単位やクラス、部活単位で平等に保養が実施されることと、未就学児・未就園児を抱える保護者に避難休暇を実現してほしい」「声をあげれずにストレスを抱えている母親は多い。多くの方が支援法の存在を知らない。ぜひ声を上げる場をつくってほしい」と訴えた。

 谷岡郁子参議院議員のツイッターhttps://twitter.com/kunivoiceには「今日の午後に開かれた福島の子どもたちの保養、避難に関する院内集会は、北海道や愛知からも、もちろん福島からも多くの人々が参加しました。復興庁や文科省も参加。夏休みに北海道の草原に大の字に寝っころがった気持ちよさを語った中学3年生の言葉が突き刺さりました。」と書かれている。

 学生服で登場した横田優君は、宍戸校長の誠実な問いかけに呼応するかのごとく存在感を示したようだ。「簡潔明瞭な話しぶりと存在感は あの場に参加していた百人以上の大人達の心を惹き付けた」と同行したむすびばの代表みかみめぐるさんが報告してくれている。もちろん、優君も野口さんももの凄く緊張したようだが、大事な役回りを果たしてくれた。「おもいっきり夏休み」参加の子どもたちと保護者はすごい!