『県民健康管理調査の闇』 日野行介 著(岩波新書)
その検討委員会(座長/山下俊一福島県立医大副学長〜当時)が、
放射能被曝による健康被害を過小評価するために、
事前に秘密会議を開いて、
情報操作や隠蔽工作を行っていた。
その議事録さえ改ざんしていた。
この本の著者である、毎日新聞の記者が
その実態を暴露した。
本書は、調査報道による一連の経過を
まとめたものだ。
内部被曝の検査は甲状腺検査以外実施せず、
WBC(ホールボディカウンター)より50倍も
検出限界が低い尿検査が提案されても、
首長の理解を得られないという、
理由にもならない理由で反対するなど
県民の健康を蔑ろにする県の姿勢は驚くばかりだ。
甲状腺検査が一巡するのに3年もかかるのに、
「県内の受診体制を整えるまで
検査できる県外医療機関の認定を遅らせる」
などが公然と議論されている。
こんなことがまかり通っていいのだろうか、
という事実が次から次へと出てくる。
読んでいると、はらわたが煮えくり返ってくる。
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