2012年12月29日土曜日

1年ぶりに訪ねた岩手県大槌町

 12月3日、約1年ぶりに大槌町安渡地区を訪ねた。むき出しのコンクリートの基礎が続き、雑草が生い茂っている荒涼とした風景がどこまでも広がっているだけで、1年前と何も変わっていないことに驚いた。10数兆円の復興予算がすでに消化されたと聞くが、ここでは復興の槌音さえ始まっていない。
 大槌町社協の生活支援相談員のSさんに「何も変わっていないですね」と言うと苦笑いされた。一応、高台避難は決まったが、これから用地交渉で、まだ用地確保の見通しも立っていないという。来年3月で仮設住宅の2年という制度的な期限が来るが、なし崩し的に「仮設生活」が延々と続きそうだ。
「東北人は我慢強いと言われるが、もう限界だ」
「なかなか町民の眼に復興の姿が見えて来ないので、苛立ちがつのっている」
「仮設にいる弟は、先が見えず、希望も見つけることができないので、生活もすさんできている」
ーーといった声が聞こえてくる。

安渡小学校から大槌湾を望む

むき出しの基礎と雑草が延々と続く。1年前と違うところは雑草が生えていることだけ



大槌町役場も3.11当時の姿そのまま

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