15日、余市宇宙記念館3Dシアターで
飯舘村の酪農家、長谷川健一さんの講演会を
開催した。
長谷川さんは、
福島原発事故発生当初から起きたことを、
分かりやすく、熱く語ってくれた。
事故直後、飯舘村の放射能汚染の実態が判明したとき、
菅野村長はその事実を隠そうとした。
村民の命より村を守ることを優先した。
スピード1の汚染データを国も県も隠した。
計画的避難区域の設定にも村長は反対したが、
民主党政権は指定した。
しかし、設定された時には
避難先のアパート、マンションも空いてなく、
ようやく全村避難できたのは7月半ば、
その間、無用な被曝を村民は受けてしまった。
県民健康調査で5ms以上の初期被曝したのは920人。
8割が飯舘村民だった。
飯舘村では、今でもガラスバッチさえ、
子どもたちは持たされていない。
「飯舘村民は怒っている。あまりにもおとなしすぎた。
原発の恩恵もなんもない村に放射能が降ってわいた。
そういう矛盾に声を上げて東電に事故の究明や説明を
ちゃんとさせようということで申し立て団を結成した」
原発ADR申立て(東電への損害賠償請求)に
村民6,000人のうち、4,000人が参加した。
ところが、菅野村長は、
賠償に差が出るからと
4,000人の村民の意思に逆らって、
ADRを認めるなという要望書を提出した。
放射能汚染は核分裂を起こす。
家族、地区、村、県を分裂させる。
自然災害との大きな違いだ。
東電も政府も事故の責任を問われず、
県民も声を上げれない中、
ADRで声を上げたことは本当に良かった
と長谷川さんは語った。