西武百貨店やパルコを経営する、
セゾングループの元代表の堤清二が
昨年11月25日に亡くなった。
堤さんは元共産党員であり、
詩人・作家でもある、
ありきたりな言い方になるが、
異色の経営者だ。
その堤さんが造ったのが
この山の家で、
ゲストハウスは長い間、
西武グループの保養施設として
活用されてきた。
時は30年前の1983年にさかのぼる。
当時の仁木町長、島本虎三さんと
西武グループ代表の堤さん。
そして、北海道への移住を模索していた、
飛騨高山で脱都会・自給自足の生活を営んでいた
アリス・ファーム。
この3者で協定を結び、
ここ冷水峠に新しい地域振興の拠点として
つくったのが、現在の「山の家」だ。
寄宿舎型のフレンドハウスは
アリス・ファームの拠点になり、
ゲストハウスは西武グループの保養施設になった。
しかしながら、このプロジェクトは
果たして、本来の目的を達成しえたのだろうか。
それはともかく、
「自立した消費者」を掲げ、流通産業の視点から
経済産業社会の変革をめざした堤清二。
「未完の革命」ながら、
その視点は魅力的でもあった。
山の家文庫所蔵 |
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